埼玉の学童保育 埼玉県学童保育連絡協議会

2005年度「放課後児童健全育成事業」
予算に関してのお願い

2005年3月14日

 埼玉県知事 上田清司様

 埼玉県学童保育連絡協議会会長 薄井俊二

    2005年度「放課後児童健全育成事業」予算に関してのお願い 

 日頃より学童保育事業(放課後児童健全育成事業)の発展のためにご尽力いただき、ありがとうございます。

【2005年度「放課後児童健全育成事業」の予算の問題点】
  さて、2月28日に開かれた全国児童福祉主管課長会議で、2005年度の学童保育予算の内容が明らかになりました。
  「三位一体改革」による補助金改革の中でも、学童保育や児童館の予算は厚生保険特別会計から支出されていたため廃止されませんでした。しかし、「三位一体改革の趣旨等を踏まえて、交付申請手続きの簡素化、補助基準単価の大括り化等により、地方自治体の自由度が高まることが重要」との考えから予算の組み方が2004年度と比べて大きく変わったとのことでした。学童保育によっては大幅な補助金削減にもなる可能性のある大きな問題点のある予算と言えます。

  1つは、これまであった「大規模加算」「時間延長加算」「障害児受け入れ加算」「土日祝日開設加算」をなくして統合し、人数別の単価ひとつになります。一律に約32万円上乗せされましたが、これまで「時間延長加算」(31万円)「障害児受入加算」(69万円)「土日開設加算」(22万円)を受けていた学童保育では、総額90万円もの削減になりうる深刻な問題を生む予算です。
  「地方自治体の自由度を高めた」といっても、補助単価が示されていることから、これまで加算をとっていた学童保育で大幅に減額される可能性は大きくあります。

  2つは、とりわけ深刻な事態が予想されるのが、「障害児受入加算」がなくなったことです。厚生労働省は「統合したので含んでいる」と説明していますが、障害児受入には指導員の加配が欠かせませんから、わずか32万円の上乗せではまったく足りません。

 【県に対してのお願い】
  今回の問題の発端は、厚生労働省が行った補助の仕組みの変更にあります。さらに言えば、政府を上げての「三位一体改革」の補助金改革にあります。全国学童保育連絡協議会としては政府・厚生労働省に対して、今回の補助の仕組みの変更が、現場の不利益にならないように最大限の努力をするようにはたらきかける考えです。
  併せて、各学童保育・地域連絡協議会としは、市町村に対して、現行補助を下回ることのないように予算確保に努めることをはたらきかけていく考えです。
  そして私たち県学童保育連絡協議会は、埼玉県として、市町村が進めている学童保育事業が後退することのないように努力されることをお願いするものです。
  埼玉県は、「放課後児童クラブは、…共働き、母子・父子家庭の増加に伴い、その必要性はますます高まってい」るという現状認識から、昨年3月、全国に先駆けて「埼玉県放課後児童クラブ運営基準」を策定しました。さらに埼玉県は、この2月に策定された「県次世代育成支援対策行動計画」においても「放課後児童クラブの充実」を重点に掲げている“学童保育先進県”であります。

  以上のことから、埼玉県に対して、下記について要望いたします。

 1.国に対して、自治体から上げられるであろう補助申請に対して、必要な予算確保に努めることを要請して下さい。

 2.市町村から上げられるであろう補助申請に対して、県として必要な予算確保に努めて下さい。

 3.市町村の「補助金が削減されるのでは」と言う不安を取り除くために、児童福祉・母子保健主幹課長会議等の場で、県として必要な予算確保に努める姿勢を明確に示してください。

 4.“学童保育先進県”である埼玉県として、今回の国の施策変更に動じることなく、県単独施策を維持し、引き続き改善を進める決意を改めて明確にして下さい。

────── 以上

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