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第34回埼玉県学童保育研究集会(2/5)

第34回埼玉県学童保育研究集会

記念講演

  • お母さん、頑張りすぎないで!
    〜 肩の力を抜いて、みんなで子育てをしましょう 〜
  • 講師:牧 裕子さん(所沢市あかね保育園園長)
    まき やすこ:1940年、東京生まれ。静岡県の乳児共同保育所こぐま保育園保母、こぐま保育園園長を経て、現在、埼玉県所沢市のあかね保育園園長。
    第38回全国保育団体合同研究集会埼玉大会副実行委員長、埼玉県私立保育園連盟研修部長
      著書『お母さん、頑張りすぎないで』(新日本出版社)。共著『年齢別保育実践―0歳児』(労働旬報社)、『子どもの声を聴く』(草土文化)、『親とつくるいい関係』(ひとなる書房)など多数。
  • 牧裕子『お母さん、頑張りすぎないで』(新日本出版社)より
    わたしは、理想的なお母さんになろうと思わないほうがいいな、と思います。なぜかというと、悪いお母さんになるのも困りますけど、理想的なお母さんになろうと思うと、ほかの人がみんな立派に見えるんです。何か自分のやってることが、これでいいのかなと、不安になります。
    (※中略)「わたしらしい」というときは、そのお母さんの持っているいいところが前面に出るわけですから、そういうお母さんならいいじゃないですか。そして、決して子育てで人とは競わないことです。みんなその子その子一人ひとりの子育て、その子が育っていくそれぞれのプロセスがあるはずです。そして、一人ひとりの母親が、人間らしくゆったりとした子育てをするために、育児は一人でなく、必ず、家庭の中でお父さんを交えて、地域ではお友だちと。そして、育児も自分の人生も一度っきりだから楽しもう。そして子どもとともに成長していこう、っていう気持を持ってほしいと思います。
    何よりも、わが子の良さをしっかりつかんでほしいものです。だいたいお母さんに聞くと、自分の子の短所ならだれだって言います。「うちの子はほんとグズなんですよ」とか「あれはできないんですよ」とか「ほんとにわたしのいやなとこばっかり似て」とか、悪いことはパッと言える。だけど、よく見て御覧なさい、悪いところ、お母さんが短所と思ってるところは、裏返せば長所になるところです。
    だからぜひ、わが子の良さを知ってください。「うちの子はグズです。もう泣きべそでほんと困る」、でもよく見るとその子って、おっとりしてて優しくて、お友達のことを気遣ったり、いいとこがあるなあーって、わたしたちは思います。「うちの子はもうそそっかしくって、ほんとに落ち着きがなくて困ります」。でも、積極的で活発でいいなあってね。 みんな無い物ねだりですね。自分に無いもの、それが整ったらいいなあと思うわけですが、子どもはその時分に無いものを、これから長い人生の中で子ども自身の力で補っていくのです。

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